El piano de Mangore
text by Jun Sugawara
ピアノによるバリオス
文/菅原
潤
友人から珍しいものをいただいたので紹介しようと思う。
この友人はアルパをやっている人なのだが、何度かパラグアイに行くうちに、「アルパを極めるためには移住しかない!」と決心し、10数年前に仕事を辞めて、本当に移住してしまった人である(筆者注:移住の理由は聞いたけど忘れてしまった。たぶん、こうだったと思う)。年に一度夏に帰国するのだが、そのたびにシーラ・ゴドイ(パラグアイのギタリスト、バリオス研究家)が今何しているとか、バリオスの生誕記念の行事があったよとか、数年前には現地で出版されたバリオス本とかバリオスの自筆譜写真とか・・・・その他もろもろ、珍しいことを運んでくれる人なのである。
今年も帰国の知らせを受けて、わくわくしていたが、今回は想像を超えていた。頂いたのは、バリオス作品の編曲楽譜とその編曲を納めたCD。なんとピアノ用に編曲されている。驚いた理由はほかにもある。実は北海道在住の作曲家の方がギターの名曲をピアノ用に編曲中だったからだ。その中には「大聖堂」ももちろん入っている。偶然とはいえ、この暗合はなんなのだろう。

収録曲は以下の10曲。
大聖堂
フリア・フロリダ
ワルツ第4番
前奏曲ハ短調
ワルツ第3番
告白のロマンサ
マドリガル(ガボット)
最後のトレモロ
パラグアイ舞曲(第1番)
クリスマスの歌
CDには全10曲が入っている。このCDは楽譜に添付されているのではなく、別売りのようだ。

そして最後のサプライズは編曲者/演奏者リト・バリオスLito
Barrios
(1976-)がバリオスの子孫であること。バリオスは7人兄弟だったと思うが、弟の一人の曾孫だという。プロフィールを読むと、ピアニスト、作曲家の他にもオーケストラの指揮もやっているようだ。そして数々あげられている演奏旅行先には日本も含まれている! 全然知らなかった・・・・(昔、ザニ・デ・フェランティの子孫が芸大に留学していたこともあったが)。
顔はバリオスとは似てないようだ。
おっと、書き漏らすところだった。リト・バリオスによるピアノ編曲は、原曲に忠実なものもあれば、逸脱しない範囲で原曲のイメージを拡大したものもある。「拡大」とは言い過ぎたかもしれない。音型をピアノ風に改めている、ピアノのイディオムに置換していると言った方が近いかもしれない。
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