Intervirew with Luz
Maria Bobadilla by Jun Sugawara
インタビュー/ルス・マリア・ボバディージャ、初来日
文・写真/菅原 潤
パラグアイのギタリスト、ルス・マリア・ボバディージャさんが初来日した。彼女とは2年前にパラグアイ在住の友人を通して知り合った。仙台、佐野のコンサートを終え、東京コンサートの前日、弊社を表敬訪問してくれた。ということで、ショート・インタビュー敢行。
ボバディージャさんがやっているフェスティバルについて話していただけますか?
私はパラグアイで2つの国際フェスティバル、「ギターと光」と「ギターと女性」の音楽監督をしています。「ギターと光」は通常のギターフェスティバルですが、今日は「ギターと女性」フェスティバルについて話したいと思います。
このフェスティバルは名前の通り女性ギタリストだけによるフェスティバルです。2000年に国際女性ギタリスト協会を組織したのが始まりで、これまでコスタリカ、パラグアイ、フランス、メキシコでフェスティバルが開催されています。今年(2006年)はパラグアイの首都アスンシオンで開催しますが、ゲストプレイヤーは、宮下祥子(日本)、トリオ・コロンビータ(コロンビア)、イザベル・ヴィレイ(フランス)、そしてタニヤ・ラモス(パラグアイ)の4人です。
今年は3日間の予定で、最初の2日は2人づつハーフコンサートを弾き、最終日は4人全員が弾きます。昨年のメキシコで開かれたときは5日間の日程で、8人の女性ギタリストがゲストプレイヤーでメキシコ各地のギタリスト80人が出演しました。これまでの多くの女性ギタリストが出演しました。ナターシャ・コティースク(ロシア)、ナヂア・ボリスロヴァ(ロシア)、コンソリオ・ボリオ(メキシコ)、有名なマーサ・マスターズ(米国)、アサド兄弟の妹バジ・アサド(ブラジル)、彼女は2回出演しています。そしてセシリア・シケーラ(ウルグアイ)、シルビナ・ロペス(アルゼンチン)、エヴァ・ファンパス(ギリシャ)、他にも大勢。
パラグアイというとバリオスが生まれた国ですね。
バリオスはとても重要な作曲家です。数多くの作品を残していますが、まだまだ弾かれていない作品も多いと思います。今回のツアーではそうした中から、南米のポピュラーにによる作品を取り上げました。バリオスが書いたパラグアイの音楽、ダンサ・パラグアイ、ハシェ・バージェ、ロンドン・カラペ。パラグアイ人による演奏を聴いて欲しかった。
昨年は、パラグアイで重要なバリオス・イベントがありました。バリオス研究家のリコ・ストーヴァー(米国)、セザーロ・アマーロ(ウルグアイ)、カルロス・パジェス博士(サンサルバドル)、そしてピアニストのマヌエル・オブレゴン(コスタリカ)が集まりました。ピアノとギターによるバリオス作品による演奏はとても印象的でした。バリオスがそうだったように、それは即興を含んでいました。
また私が所長を務めているのですが、アスンシオンにバリオス研究センターができました。メンバーはストーヴァー、アマーロなどの去年のイベントのメンバーです。現在はバリオス資料の収集中ですが、将来はインターネット上でバリオスの手書き譜などを公開したいと考えています。
バリオス研究家というとパラグアイのシーラ・ゴドイさんが有名ですが?
ええ、そうです。彼は私のギターの先生でした。彼はバリオスの膨大な資料を集めましたが、それはすべてストーヴァーの本で使用されました。ゴドイ先生はすでに高齢で、日本に来たときの思い出を懐かしく語っています。
じつはホマドリームではストーヴァーのバリオス伝記を翻訳中で、もうすぐ出版しますよ。
それは素晴らしい。英語版、スペイン語版がすでにありますから、3種類の言語で読めるようになるのですね。
ところで、私はパラグアイ音楽を数多く編曲してますが、ホマドリームで出版しませんか。世界的にパラグアイ音楽の出版物が少ないですから。帰国したら何曲か送りますね。

ありがとうございます。ところで、今回のツアーは長いようですが。
ベイルート、パリで演奏し、アントニー国際コンクールの審査員をやり、ベルリン、ロンドン、そして日本です。別に長くはありません。毎年、米国、メキシコ、ヨーロッパで弾いているので、いつも通りです。今年は2月の米国公演ではじまり、今回のツアー、そして日本からパラグアイに戻り、5月はウィーン、プラハで弾く、うん?、たしかに今年はちょっと忙しいかな。そうそう、ロンドンではクラシカルギターのインタビューを受けたので、楽しみにしていくださいね。
はじめての日本の印象はどうですか?
長い間日本に来たいと思っていました。歴史がある国、ギターが盛んな国、そしてバリオスの全集楽譜を出している国なので。3回のコンサートを作ってくれた竹村
純さんにとても感謝しています。
ところで、私は横尾幸弘さんの〈さくら変奏曲〉をレパートリーにしていますが、仙台で満開のさくらが見られて感激しました。そして食べ物。私の先祖は日本人なのじゃないかと疑うぐらい、すべておいしくいただきました。そして皆さんの人柄。これまで40カ国以上の国で演奏していますが、こんなに親切な人々のに接するのは初めてです。
今日はせっかくのオフの日なのにホマドリームにいらっしゃていただき、ありがとうございました。
(2006年4月19日)
[後記]東京公演(4/20)は所用で聴けず、話題にあがった時に昨年いただいた彼女のCDが出てこず、ロンドン公演(パーセル・ルーム)の1頁広告が掲載されたクラシカルギター誌2006年3月号も出てこず、一番まずかったのは日本公演のプログラムを把握していなかったこと。細かい話を聞きそびれてしまった。突貫インタビューにしてもひどすぎるなあと反省。
「日本人は親切」と言っていたが、彼女こそ親切だった。整理が悪く出てこないCD、クラシカルギター誌を一緒に探してくれたのだから。
■ルス・マリア・ボバディージャ公式サイト
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